さすがにアヒージョ

最愛の人が何人もいるタイプ

足つぼ悶絶記

足つぼマッサージを受けてきた。前の順番で施術されている母は椅子に沈み込み、無言。

おお、気持ちいいんだ。期待が高まる。

 

椅子に座り、足湯からスタート。あっつい!「ちょっと熱いですよ~」と受け流される。そうですか…あらあたたかい。眠くなってくる。

そしてついに始まる指圧。まずは足裏に丹念にクリームを塗りこめられ待って!!!!もう痛い!!!!!「足が逃げちゃってる。これは大丈夫かな…」準備段階での私の弱音に心配そうなマッサージ師Iさん。しかし、私の足を確保する力は強い。もう逃げられないのか。

最初に攻められるは親指である。刺すような痛みに「いい痛いです!!!」と迷わずに叫ぶ。巻き爪に肉を貫かれているのか?と錯覚するほどビビッドな痛み。

「ここは頭ですね」とにこやかに足つぼの図を渡してくれるIさん。それどころではないが受け取る。登山で言えばまだ遊歩道の段階だろう。ファーストつぼからこんなに痛いとは。絶望する。

「ここは目ですね」痛い!!!!!

「ここは耳」痛い!!!!

「ここは副腎」痛い!!!!副腎て何だ福神漬けか?「ここは…」

もういい。押されるつぼすべてが痛い。序盤は「っ…!!ハハ痛いですねハハ」などとごまかし笑いを交えていたがもうそんな余裕はどこにもない。「う!あ!!!本当に痛いです!!!痛い」と叫ぶほかない。あまりの絶叫に「怖くなっちゃいますよね(笑)」などと隣のマッサージ師さんがお客さんをフォローしていた。オイコラ、本当に痛いんだよ。必死に痛みに耐えようと椅子のひじ掛けをつかむも、これキャンプ用の椅子だよね柔らかい。逃げ場がない。私に許されたのはもはや絶叫のみであった。地獄のフタが開いた。「私が痛くしてるんじゃないですよ~肝臓の悲鳴です。」そうですかごめんね私の肝臓、心臓、血、汗、涙… すべての内臓に告げる。申し訳ありませんでした。痛い!!!!!

 

 

50分に渡る悶絶セッションが終わった。たぶん顔が3歳くらい老けた。

されど何だ?この凪ぎは。先ほどまで痛みの生産地でしかなかった両足の軽やかさに驚く。というか、軽くなりすぎて足だけ先に天に召されてしまったようである。今にも寝そうだ。今晩は酒を飲んではいけないそうだ。仕方がないので、カレーを山ほど食べようと思う。肝臓にはターメリックがいいらしいから。