生命のかたまりそのものだ。
息づかい、視線、肉体のすべてが、1秒もとどまることなく移り変わり続ける。空気を斬り裂き、張りつめさせる躍動が 歌声が 香りが 衣装から覗く肌が
生きている。それは一瞬たりとも止まらないこと。暴れまわる魂が。決して一点にとどまり続けない視線も意識も
誰よりも深く知っている。
誰よりも知らない。
決して知らされることもなく。
深く許されながら、一歩たりとも入れない
限りなく近く親しく
永遠にとどかぬ遠さ
暴力的な刹那
知られないまま永遠に思われる
閃光とともに去りぬ
記憶だけを残して