「僕は勉強ができない」の山田詠美によるエッセイ「4 Unique Girls 特別なあなたへ」を読んだ。このタイトルから何か女を導いてくれる先達の知恵を期待したのだが、特に詠美氏はその気はない。思うさま放言することでかえってこちらが脱力&いっそ憧れるわ…の境地になる一作だ。より印象に近いタイトルをつけ直すとしたらさしづめ「4 Unique me 万歳ワタシ」と言ったところだ。(売れなさそう。)
女性誌に連載されていたコラムを一冊にまとめたもので、詠美氏が目にした森羅万象へのたっぷりの勘ぐり、釘刺し、決めつけのスパイス放っていく。読んでる間、口が悪くて気が合う友人と飲みながら話す時のうきうきとした共感と少しの無敵感がある。
はーほんと性格悪いな好きだわ、と笑ってたどり着いたあとがきには「で、あなたはどう思う？」と書いてあった。少し耳が痛い。なぜ？見抜かれた気がしたからだ。意見や感情のフリーライドはよしな、と言われてる気がして。TwitterやYouTubeのコメント、ネットの声を見過ぎていると、いとも簡単に他人の意見にタダ乗りできてしまう。さっき見た人の意見をさも自分が思ったことのように再び語ってしまう危険。実はすごく流されやすい自分を「コラコラ、本当は賛成してないでしょ？」って笑ってたしなめられたような。
だから。これから一章ずつ、返事を書いてみようと思う。胸に手を当てて自分に聞いてみる。ねぇ、本当はどう思ってる？
まずは週末にでも上げられたらいいな。
それで私はこう思ったんだけど、どう？
