私の心臓は防弾性じゃないから、テテに撃ち抜かれた痕がいっぱい付いていて、おそらくこの心臓はもう何代目かだ。
テテはただそこに立っているだけで美しさと、謎めいた高揚感を連れてくる。
視線で撃つ。射抜く。
テテが微笑むとき少し意地悪に見えるのは、実は世界を牛耳る魔法を持ってるから。
DIORのスカーフ、VERSACEの柄シャツ、深緑色のガウン、白いレースのブラウス、淡いピンクのシャツ。
テテに巡り合ったから皆美しさの仲間になった。
匂い立つ色気を様々の衣装で包み彼は踊る。低くて太くたくましい声音で挑み、悲しみにぬくもりを与え、世界の美しさを拾おうとする。
本当は一瞬でどうにかしてしまえる、彼には造作の無い世界に、それでも何かしらの面白みを感じでこの世に立ち寄ってくれてる悪魔で天使だ。
少し険しいような表情で、景色を目に焼き付けようとするテテは何を思うだろう。
テテの瞳に広がる銀河の光を、ただ見ている。