もう一回くらい来てくれればよかったのに。
三年間で4回だった、私が遠距離の恋人のところに行ったのは。
来れば?という願いに私は応えなくて、数回のはぐらかしは決定的な拒否に変換された。
行ってあげればよかったな、と思うけど今になって思うのは本当に無意味。
ただ率直に気持ちを伝えられて、その感触が痛かったからダメージを受けてるだけだ。
この期に及んで傷ついたポーズを取る私の心にはつくづく呆れるけどそういう人だ私は。
悪いことしたな。こういう風に思っても感情的にはままごとでしかなくて、じゃぁ去年一度でも会いに行けばよかったじゃん。来てくれればよかったじゃん、と相手が思うのは当然すぎることだ。
これから先私との関係を捉えるときに、この事実は変えがたく私の不足と甘えを象徴するだろうと思うと、もしかして私は大失敗をしたのかもしれない。
あの街嫌いだったんでしょ、と言われて胸が痛い。
実直に暮らしてるあの小さな部屋に、新幹線に乗ってもう一度行けばよかった。