塗りたてのコンクリートの上を歩いて帰った。ぺたぺたしてる。
私は帰り道が本当に好きだ。
正確には帰り道に音楽を聴きながら歩いている時の気分の良さが大切だ。
帰り道というのはいい感じに風が吹いていてその雰囲気が穏やかでよい。
一日終わったなぁという緩い安心がしみてきて、曲はどこまでも体をほころばせる。
帰り道のためだけに毎日働いてるのかもしれない。
だからいくら職業生活が私の人生に深刻さを与えようとしてきても、それは無駄なことだ。
なぜなら私は帰り道の呑気を味わうためだけに昼間はまじまくさってるに過ぎないから。
そんな人間に対して仕事は敗北である。
私は日常のコントラストを味わうためだけに生活をしてるんだ。
おなかが非常に空いた。
今日はさかなを食べる。