さすがにアヒージョ

最愛の人が何人もいるタイプ

水面がゼリー

 

 

 

終わりなき工事

 

 

人体は止まらない、生きてる限り。

 

 

 

私の荒廃しきっていた肌が治癒しつつある

ただれ、わずかに膿み 象の質感ですらあった。

それがまた何食わぬ様子でつるりとしてきた。

 

 

 

 

恋人のよいところは電話で堪能できる

 

 

まずはかけてくるタイミング

やんわりと欲しいような気分のときに、ふと かかってくる。

 

 

 

そしてあいずち なんだか律儀

 

 

一言一言かみしめるみたいに実感を口にする。

 

あいまいに続く感情に小さな旗を立てるみたいに、区切る。

 

 

そのしみじみさに力がぬける。

ほほえみというのを表情以外で実践するとしたらこんなふるまいになるのかも

 

 

 

 

散歩。

これがなんとも自分の感情の変化を手に取るようにわかった先週

 

 

 

桜が終わってからもかようにたくさんの花が咲いている

むしろ今こそが我々の季節とでも言わんばかりに草花が旺盛に咲き誇る

 

川のせせらぎもいやに涼しげ

ちょうど流れが一段分高低差がある箇所、

 

水面がゼリーのようにぷるんとしている

見ているだけで心がなめらかになる

 

最後にはほとんど泣きそうになって終わる私の散歩

果敢に無謀に挑んで敗走する散歩

 

 

 

心の流れの傾向が生きている年月分形づくられている

ものさびしい時はこの思い出をひっぱりだして即席感傷

 

 

定番の浸り方があって、見聞きした「切なさ」っぽいものをおしゃぶりしてる

だから思い出す相手にも思い入れがあるのではない

 

 

単に心の流れがよく便利に登場させてセンチメンタルを再現してるだけ

きっと本人に会っても今更何も思わない

 

反芻して するめいか食べてるだけだ

あれとあれ思い出したらなんとなく甘やかに悲しくなるよ

 

こざかしく提案してくる私の心 

それもう飽きたよ