さすがにアヒージョ

最愛の人が何人もいるタイプ

見えても遠いスカイツリーwithテテ雑コラ

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ひょんなことからオーケストラの演奏を聴きに行った。公開リハーサルと言うものだ。

コンサートマスターButter期のテテのようなパーマ姿。


名誉老人ぽい白髪の男性が登場。どうやら彼が指揮者。

それまでまばらに鳴っていた音たちがピタリと止み、チューニングが始まる。

ここで涙が出てきてびっくり。


学生時代、器楽部だった。吹奏楽部ではないのは、金管楽器がいないから。

ステージに所狭しとパートごとの隊形が組まれていること。練習が始まるまでの皆が思い思いに鳴らす音のさざなみ。盛り上がって来た時ほど呆気なく止められ、何やら細々とした指示が飛んでくること。パーカッションが暇そうなこと。

たった一音でその感触がたちまち戻ってきたのだ。私は確かに楽器をやっていたらしい。(ピアノ経験なし、楽譜も読めない最下層部員だった。耳コピとパッションで活動。)


指揮者が現れタクトが一振りされた瞬間、たちまち演奏が始まる。挨拶とか、どこからとか、何の前置きもなく。ほんの一瞬で大きく立ち上がった音の塊に飲まれる。

生の音の持つ有無を言わせなさは獰猛な濁流のよう。長らく体内の使われていなかった細胞たちが叩き起こされ、衝撃に大騒ぎする。


やがて上質な眠りに誘われた。いや、目を閉じて堪能してるだけよ。

そこで休憩時間となった。渡りに船。


ロビーにはサインがいくつかあったが、クラシック方面には疎く、かろうじてわかったのは神田伯山だけ。


今回のオーケストラの以前の演奏会の写真もあった。Butter期テテ風パーマのコンサートマスターの満面の笑み。葉加瀬太郎といい彼と言い、バイオリンを極めるとパーマがマストなのだろうか。


休憩時間の効果が素晴らしく、後半はかなりシャッキリ。

音の衝撃派にはすっかり慣れ、活性化した脳みそでA子さんの恋人の結末について思いを巡らす。


A太郎がA子に惹かれたのは「マイペースなのに非凡な才能がある」ところで、

一方のAくんは「才能は知らないけど、マイペースさが好きだ」。

才能に無自覚なA子にとっては、A太郎からの無意識な憧れが重荷になってしまったのかもしれない。A子は漫画さえ描けていれば、という淡白なタイプだから、A太郎からの憧れが理解できなかった。A子としては大それた才能があるわけではない自分に理想を見出されていることがきつかったんだろうな。

他方、自立した後に出会ったAくんとは自営業同士、趣味が職業になった者同士、生業に対する自我の保ち方を語り合えるような関係だった。それがでかかったんだろなぁ。

よし、これが私の結論。


そして間もなく腹が減った。

スカイツリーが近くにある。スカイツリーと言えば天丼な気がする。天丼。そうだ天丼だ。


演奏会が終わり、スカイツリーが正面方向に見えることを改めて確認。見えるということは近いはずだ。真正面に見えると言うことは、まっすぐ進めばいいはずだ。


かなり安直な理屈で出発。方向感覚の概念がない私には心強い存在感のスカイツリー

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▲先端が霧


やけにスカイツリーの全長をしっかりと拝むことができるここいら、タワービュー通りというらしい。せっかくだし自撮りしてみる。(周りに人がいないことを気にしまくりながら。)

撮ったものを見返した。歩き出して15分後のものと20分後のもので、露骨に顔が疲れてる。まだ着かないのという心の声が濃厚。(かわいそう。)

錦糸町から15分くらいの地点がちょうど良く背景にスカイツリーの全長が収まるよう。

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▲やや霧晴れた


結局、ひたすら30分歩いてやっとスカイツリーに着いた。タワマン(タワーが見えるマンション)もいっぱいだ。毎日スカイツリーの幹の部分を眺めて寝起きしている人たちがいる。


さぁ天丼だ!

意気揚々とフロアを上がる。歩く。

もしかしてあれは待っている人々だろうか

なんと平日でありながら5組ほど待っていた。ガーン

正直腹の中は「今すぐ食わせろ!!待機言語道断!何でもいいから早よ出せ!」の大デモだが、天丼のために30分歩いたのだ。ここは脳内民意を黙殺し並ぶ。


空腹で目を血走らせながら、気を紛らわせようとテテの雑コラを作る。何せ腹が減っているので複雑な切り取りはできない。テテに四角もしくは円形のものばかり持たせ、都合6枚を作成。食べ物を持っているコラのテテすら妬ましい。

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▲寿司モッパンに備えるテテ


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▲退勤の意欲をにじますテテ


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▲梅雨のテテ

この辺で発狂しそうだった。


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▲桐箱入りの日本酒をもらったテテ(飲めない)


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▲どちらが熟れてるか見極めるテテ


30分後、やっとカウンターに座る。エビがたくさん泳ぐ水槽が正面に。めっちゃ元気。暴れてる。ごめん、これから食べるわ こんな姿見てしまうなんて食べにくくなるわテーブル席がよかったか?

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▲来たぞ 王が。

一口食べた瞬間に心の瞳孔がガン開きになる。うまい!!!!!!もうそこからは貪るという表現がふさわしかったと思う。エビへの申し訳なさとか微塵も思い出さなかった。天ぷら界のキング。死因はおいしすぎることによるおい死。


4口目くらいまで天丼に自我を乗っ取られていた。しかし、中盤以降タレの甘みと共にお腹が膨れてくる。

ここで付け合わせの菊のおひたしが効いてくる。最初食べた時は柑橘の酸味が強くて少し浮いてる?と思ったが、ここにきて甘みと揚げのカロリーに対抗できる清涼剤となった。


最後に満を持して残っていたホタテ、まさかの小エビだったわ。


今日歩いてみてわかったが、スカイツリーに行くには押上から行くより、錦糸町からむやみに歩くのがおすすめだ。押上駅からスルッと地下直結するよりも、あーもういいよもう飽きたよもうデカイよもうそれはわかったわ、と思いながらひたすら錦糸町から歩く方が良い。登らずともスカイツリーを味わうことができるよ。見えても近いわけじゃない、近いほどデカイって嫌と言うほどわかるから。


▼おまけ

スカイツリーの地下、ダンス練習する孤独なキティの動画が流れていて不気味だった。

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