まどろみからうっすらと目を開いて、部屋の隅にちろちろ揺れる光をぼんやり宿すような
Blue&Greyのジンくんの歌声。
ジンくんの歌声は救いを求めて差し伸べられた手のように懸命で、
たぶん僕は飛べないんだ、と叫ぶときも
見つけた 僕自身を愛すればいいんだと気づいたときも
冷たい湖に夕日がさっと光を残していくような切なさ。でもどこかあたたかい。
ジンくんが杖を振ったらきっと綺麗な鹿が姿を現すと思う。
バンタンの歌は
テテの声が謎めいたまま不思議なしなやかさで踊り幕を開ける。
感傷に飲まれずにホビが投げ打つラップが火をつける。
悩み多き青年期を力強く引き連れたままジョングクの旋律が物語を進め、
荒れた大地に楔を打って道を切り開いていくようなナムジュン、
どんな場面にも一石を投じるように神聖にジミンの声が響き、
ユンギは怒りや無念を解放して新しいバリアを張る。
全てが目まぐるしく過ぎ去った後たどり着く。
まっすぐに透明なジンくんの歌声は祈りだ。
嵐がさった後の凪、穏やかに広がる夕日。
ジンくんの歌声は心をすとんと素直にさせる。
心のやわらかいところをきゅっと掴まれて、やけに切なくて、いとしい。
ジンくんの声は光。