さすがにアヒージョ

最愛の人が何人もいるタイプ

左眉のベスト


シャワーで髪を濡らしてると立ち上がる今日食べたものの匂い。

これが生活の正体だ。


いつ食べたどれかはわかんないけど、とにかく料理の匂い。


所帯じみた上にいい香りをのせるのは今日は違う気がして、あえてメディカルなシャンプー。


濡れた髪は頭にぶら下がる懸案。

耐えられない程じゃない。


露天風呂から引き上げる時の草木の匂い。

山の中にいることを思い出す瞬間。

浮かんだ小さな葉、虫の声。


風呂の電気は消えかかり。

不穏な病院みたい。


思ったよりこの2日で太った。

ボッティチェリ(樽)。

今週は酒を飲まずにごはんで行こう、と思ってたけど、思うだけだった。

だから不思議なことじゃないけど、服とはうまく隠してくれるものだ。

朝の何食わぬ顔でへこむ腹と別人。

消化に期待。


大人なのにひな祭りを祝われた。

私はこの家にいる限りずっとこども。


みじん切りの玉ねぎは決定的にサラダを旨くする。

その代わり口内的なタトゥー。


自分の足の爪で引っ掻いてしまった手の傷は治ってきた。マニキュアは剥がれてきた。


喉がやけに乾く。

あんまり得意げにしゃべるせいかもしらん。


生きている限りいろんな匂いになるよ。

臭いのが本当とすら思う。

ほっとくと臭くなるのが人間。


ノブにかけてるキーホルダーが二体ともあっちを向いてる。

ふてくされてるのかもしれない。


左眉が突然ベストな形になってた。

この眉としては、連写されたり歌を詠まれたりするくらいのベストな瞬間だと思う。


あてどもないことが頭を流れ続けるから湯船には長くいられない。


蓋をなくして置いといたハンドクリームは変なにおいだったから捨てたよと母。

わかったよ。